discordのサーバー運営で考えてきたこと

去年の大晦日に、知り合いや、知り合いの知り合いと一緒にオンラインゲームをするDiscordサーバーを作りました。

↓これ参照です。

 

sample-bang.hatenadiary.com

 

 

 この記事を書いた頃はたしか参加者が20人弱くらい(※追記:これは間違っています。10人前後)でした。なんと、3ヶ月半たった今ではその4倍の80人近くがサーバーに参加しています。せっかくなので、サーバー運営について少しばかり振り返ってみようと思います。どんな集まりになったのか、僕がそうしたしたのかを書きます。

 上の記事で僕はこんなことを書いています。 

 

・間に挟まった僕のコミュ力勝負みたいなところは若干あったけど、この集まりの目的はまず「ゲームをすること」であって、「交流すること」はそれ以後のことになる。もちろん、ゲームを通じて交流するということは起こりうる。ただ、ゲームができればまずはOKという関係性だからこそ、そんなに気負わず緊張せずゲームで楽しく遊ぶことができたように感じる。

・僕という人間に比重が置かれた集まりではあるけど、今後もこの集まりを維持してゲームしていけたらいいなと思っている。もう少し人が増えたらいいな。好きなときに呼びかけて、時間が空いてる人同士が集まってゲームする。そのやりとりをもっとやりやすくする。そういう仕組みを作れたらいいな。

 

まず、「コミュ力勝負」と言いうるような僕個人のコミュニケーション戦略の問題というより、全体の関係性を取り持つ仕事の方が重大でした。これは人数が増えてサーバー全体として「知らない人同士」が増えたから当たり前のことです。細かいルール(守ってほしい最低限のマナー)を明示し、それを伝えていくことが必要だと、人が増えるにつれて認識するようになりました。

 ゲームをする上で僕が守ってほしい最低限のマナーとは、「敬語で話すこと」と「互いを尊重すること」です。知らない人同士が集まって一緒にゲームをする以上、これだけは守らないといけません。複数人で集まってゲームで遊ぶときに大事なのは、その場にいる人みんなが楽しむことだと僕は思います。そして、それは、個々人が楽しもうとするだけではなくて、参加者それぞれがその場にいる人を楽しませようという、互助的な態度があってはじめて達成されるものです。そのとき、上の二つのマナーはその最低条件であると僕は考えています。

 楽しませるというのは、ゲームでわざと手加減して「勝たせてあげる」みたいな“下品”なものではありません。ゲームの勝ち負けよりも、まずは楽しい時間を共同で作り上げることを目指すということです(勝ち負けはその後の問題です。誰だって勝ちたいものです)。そうでなければ、あまり知らない人同士で集まってゲームをするというこの集まりが維持できません。そこにいて気持ちよくないのなら、人は簡単に離れていってしまうでしょう(裏を返すと、“人を不快にさせないこと“の最低ラインが上の二つだと言えます)。

 Among Usは、普段は大体8-10人程度で遊んでいます。よく遊びに来る人、たまに遊びに来る人がほどよく混ざって、毎回微妙に違うメンバー構成で遊んでいます。上に書いたようなマナーが実際に意味を持つのは、こうした一回一回の具体的なセッションにおいてです。たとえば、初心者の方がいるときは、細かくルール説明をして動き方のレクチャーをするとか。経験者同士のマッチで、議論がヒートアップしてしまったときは、試合後の感想戦ではとりあえずggと言う/良かった点を褒めるとか。こうした細かい配慮があるかないかで、そのセッションでの居心地の良さは大きく変わります。マナーの実践というのは、大仰なものではなく、それだけでよいのです。

 

 さて、さいわいにも、僕のもとに集まってくれる人たちはいい人たちばかりで、「一緒にゲームをすること」も、その先にある「交流すること(仲良くなること)」も今のところ大きな問題もなく達成されています。「いい人」というのは、上の二つのマナーを概ね守ってくれる人という意味です。守ってくれない人が現れたら僕はどうしようもありませんが、今のところそのようなモンスターには遭遇していません。もちろん悪意を持った人間が現れたら即時排除します。

 互いにマナーを守った上でも、なんとなく合わないという感触を持つ人もいるかもしれません。それは、このサーバーに合わないのかもしれないし、特定の誰かと馬が合わないのかもしれません。前者の場合はどうしようもありません。就活よろしく、誰が悪いということでもなく、ただ気風がマッチしなかった、というだけの話です。後者の場合も、残念ながら僕は責任を取りたくても取れません。一緒にゲームをしないようにするなどして自衛していただくしかないからです。

 

 

 さて、第二は、「僕という人間に比重の置かれた集まり」という点。サーバー設立当初は、毎回必ず僕は参加するようにしていました。僕の知らないところで何か問題が起きても、対処できないですから。しかし、最近では、他の人に任せても大丈夫だと思えるので、僕は参加しないことも多いし、Among Usで遊ぶときには僕以外がホストになることが増えました。人が増えることのメリットは、主催者が楽になるという点です。

 別の観点から言うと、参加者それぞれがその知り合いをどんどん連れてきてくれるので、僕の求心性が薄まったのもメリットだと言えます。というのも、僕は「内輪のノリ」を可能な限り縮減したいからです。内輪のノリ自体が嫌いなわけではありませんが、知らない人が多い場面において、概してそれはあまり「面白くないもの」です。"ノリ"方が分からない人の前で、それを前提にした会話をするのは「尊重」とは真逆の態度です。とはいえ、この集まりにおいて新しい内輪のノリが生まれるのは不可避だし、それ自体が好ましくないと言っているのではありません。TPOの問題です。

 「僕の知り合い」と「それ以外」という構図を極力排し、みんながなんとなく互いを知っていて、とりあえず一緒にゲームして楽しむという場を作りたいです。僕自身はと言うと、このサーバーの中心的存在ではなく周辺的な存在を目指しています。サーバーの名前も、今の「しんしんとゲーム」という雑なネーミングを変えたいのですが、これ以外の呼び名がないので考え中です。

 

 

 第三の点は以下のこれです。

好きなときに呼びかけて、時間が空いてる人同士が集まってゲームする。そのやりとりをもっとやりやすくする。そういう仕組みを作れたらいいな。

 

これは今のところかなり上手くいっていると言えます。Among Usだけではなくて、TRPGのセッションをしたり、桃鉄をやったり、Apexをやったりしている人たちがいます。これは、人が増えたというのもありますが、Discordのチャンネル分けが決定的に重要でした。さっきまでの話は心構え的な側面が強かったですが、この点は「仕組み」に大きく関わっています。

 簡単に言うと、ジャンルごとにチャンネルカテゴリー自体を分けて、住み分けをするというだけの話です。こんな感じ↓

f:id:sample_bang:20210416131700j:image

 「募集板」というチャンネル。そこにやりたいゲームと時間、募集人数を書き込むというシンプルな仕組みですが、Among Us以外の他のゲームでも遊べる場所を作ったことに意味があると思っています。最近はApexで遊ぶ人ばかりですが。地味だけど、この板はこのサーバーに不可欠な存在だと思っています。このサーバーはもともと「オンラインゲームをやりたいけど野良だと嫌」というニーズに着目して作ったものだからです。今後も遊びたい人が遊びたいように遊んでくれればいいと思っています。

 

 

 今後の運営で考えていることは二つです。

 一つ目は招待の仕組み。基本的に誰が入ってきてもいいと思っているし、合わなければ好きに抜けていっていいと思っていますが、一応入ってくる仕組みだけは整備しようかと考えています。たとえば、サーバーに参加して2週間以上経っている&このサーバーで何らかのゲームで数戦経験したことがある人だけが招待可能、みたいな。このサーバーは、参加者の方々の善意と、参加者の方々への信頼で成り立っています。知らん人が知らん人をどんどん誘い込んだ場合、僕としても全体を把握することが困難になってしまうでしょうし、居心地の悪い場所になってしまうかもしれないからです。僕としてはそれでは困ります。

 二つ目はトラブルが起きた場合の調停の仕組みです。大人数がいる集団において人間関係のトラブルは避けがたいものです。僕はめんどくさがりなので、トラブルは起きてほしくないし、起きても当人同士で解決してほしいです。が、やはり僕は管理人なので、何かあったときに参加者の方々が僕に相談できるようにしたいと思っています。もちろん、僕自身がトラブルの当事者になる可能性もあるので、僕以外の人に副管理人のような役割を任せてもいいかもしれないと思っています。

 

 まだまだ書きたいことがあったような気もしますが、一旦やめにします。気が向いたらまた書きます。ありがとうございました。

f:id:sample_bang:20210416164818p:plain